空の色に染まって紅い髪
夕陽はこんなにも濃い色をしていたのだろうか
「イヌキ。オレたちは…敵同士か?」
「シンイチ・・・僕たちは、、」
彼の銀色であるはずの細く絡む長い髪は、紅く燃える
研ぎ上げられた太刀の様な、冷たい彼の表情も隠しきれない
シンイチの想い
「葵さまを護る者だ。きみも、、僕も。 」
僕と同じ、儚い想い。
「たといオメェがしくじっても、オレはヒメを護ってみせるぜ?」
「そう。僕の命ひとつでは足りない。」
濃紺に移り染まる銀の細髪が風にふわりとゆれる
一度だけ瞬き、もう僕を見ない。
もう、僕にもあの封じ難い熱のような力は感じられない。。
いつものシンイチだ。
冷たい月の結晶のような彼。
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